胃病変[70歳代男性]A
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1:【初回】前庭部後壁IIc(A)
2:【ESD後5ヶ月】胃角大彎に発赤域を認めた(B)
3:【8ヵ月後】同病変に陥凹白苔出現(B) -
《Presentationの意図》
胃癌・ESD 後のフォローアップの重要性 -
《病理診断》
A : 初回ESD(前庭部後壁) 高分化型腺癌 m IIc ly0、v0
B : 別部位ESD(胃角大彎) 高分化型腺癌 sm1 IIa+IIb ly0 v0 -
《Discussion》
前庭部後壁のIIc 高分化m 癌をESD(A)。 5ヵ月後のフォローで、別部位である胃角大弯に発赤域を認識するも生検せず、経過観察(B)。8ヵ月後のフォローで明らかな陥凹を有する病変に変化した。生検にてgroupV。ESD を施行しsm1に一部浸潤する胃癌であった。 -
《コメント》
ピロリ除菌についての質問があったが、この症例に関しては除菌が行われているにも関らず別部位に胃癌が発生している。ESD 後の経過観察はピロリ除菌がなされていても厳重に行うべきと考えられた。
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