コラーゲン性腸炎
-
1976年に最初に報告された水様性下痢を主訴とする大腸の炎症性疾患です。 従来の定義では内視鏡所見に異常がないと云われていましたが、詳細な観察で微細な変化がある事が解ってきました。病因は未だ明確ではありませんが胃薬であるプロトンポンプ阻害剤の一部やアスピリンなどの消炎鎮痛剤との関連性が報告されています。 当クリニックでもここ2年間に4例のコラーゲン性腸炎を経験しました。 原因と思われる薬剤は、ランソプラゾール3例 アスピリン1例。
1例は、代表的粘膜変化を来しており服薬中止により潰瘍は消失、組織検査でもコラーゲンバンドが証明され服薬中止により消失しました。(次に画像を提示)プロトンポンプ阻害剤が汎用されている現在、認識しておかねばならない疾患の1つです。 -
1.下行結腸に認められた縦走する潰瘍
-
2.同部分の色素散布ー潰瘍が明確に確認出来る
-
3.生険(組織検査)にて上皮下にコラーゲンバンドが確認された。
-
4.服薬中止後、コラーゲンバンドは消失。
case