胃癌内視鏡切除後は厳重な観察を!【症例1】
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1.前庭部後壁(胃の出口近傍)に周囲が軽度隆起し中央に発赤域を有す病変が認識されました。
2.色素(インディゴ)を撒布した観察で、陥凹した発赤域が明瞭化しました。生検にて胃癌と診断。基幹病院で粘膜剥離術を行って頂きました。粘膜内(胃の表面)にとどまる胃癌でした。
3.同症例の経過観察中、別部位に軽度の発赤域を認識しました。
4.色素(インディゴ)を撒布した観察で、表面構造の変化が認められました。
5.3ヶ月後の経過観察で発赤域に白苔を伴う陥凹が出現。生検にて胃癌と判明。基幹病院で粘膜剥離術を行って頂き、粘膜下に軽度浸潤した胃癌の診断でした。
この症例は、既にピロリ菌の除菌療法が行われており、ピロリ菌陰性例であっても厳重な経過観察が必要と考えられました。
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