咽頭病変[70歳代男性]
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1.咽頭通常観察
2.左被裂ヒダに褐色域を認める(NBI)
3.同部位拡大(NBI) -
《Presentationの意図》
咽頭喉頭部の詳細観察の重要性とNBI の有用性 -
《病理診断》
扁平上皮癌 -
《Discussion》
内視鏡挿入時に詳細な観察を行う必要がある。左右差も重要。 (下咽頭のNBI 観察にて発見。通常観察でも被裂ヒダの中央部に左右差がある。NBI では表層に露出した下咽頭腫瘍が褐色域として認識された。NBI 拡大観察では、異型血管が確認され下咽頭癌を強く疑う)
※転機※ 基幹病院耳鼻科紹介。生検にて扁平上皮癌の診断。病変は露出部からさらに肛門側に粘膜下に浸潤している可能性があると判断され、放射線療法と化学療法が選択された。 -
《コメント》
治療法の選択として耳鼻咽喉科では内視鏡的切除の適応は如何に。 NBI 観察で咽頭腫瘍の発見が容易になる。
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