下咽頭病変[70歳代女性]
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《Presentationの意図》
下咽頭癌を見逃さないために以前、提示した2例の下咽頭癌の所見と異なる。つまり血管影が消失した領域にNBI 観察で異型血管を認めなかった。癌症例では明らかな異型血管が観察されており、比較して欲しい。 -
《病理診断》
下咽頭炎 -
《最終診断》
同上 -
《Discussion》
内視鏡挿入時に咽頭を詳細に観察するための工夫。ちなみに当クリニックでは、うがいによる咽頭麻酔とジャクソンを使用した噴霧麻酔を併用している。 観察時に『あ~、い~』などの発声でより詳細に観察できる。 -
《コメント》
咽頭癌を見逃さないためには十分な咽頭麻酔を行い、嘔吐反射を極力抑制した内視鏡挿入が必要である。また、咽頭の粘膜の詳細な変化の確認をする必要があり凸凹や隆起、血管影の変化を見逃さず可能であれば拡大およびNBI 観察を行うと良い。
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