拡大およびNBI観察が有用であった胃癌の1例
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1.通常観察で画面中央やや左上に小さな隆起、そして中央やや下に発赤領域が認識されます。
2.デニムを染色する色素(インディゴ)を撒布し胃粘膜表面の凸凹を観察すると2つの病変が分かりやすくなります。
3.上段画面中央やや左上の隆起を拡大した画像、こちらは腺腫です。
4.上段画面やや下方の発赤病変の拡大画像。こちらは胃癌。浅い陥凹面および周囲と異なる血管走行を認識できます。
5.4と同部位のNBI観察。陥凹面が茶褐色の領域として認識されます。
この2つの病変はESD(粘膜剥離術)という内視鏡治療で完全切除されました。拡大およびNBI観察が有用であったと思われます。この病変を経鼻内視鏡で診断できたか否か疑問が残るところです。
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